第2回 歯周病のホントの怖さ

 また、歯周病は自分の歯を喪失させる原因になるにとどまらず、口腔内の環境、つまり血流を通してヒトの健康に大きく関係することもわかってきました。その例をお示しします。

心臓病: 歯周病は動脈硬化や心臓病のリスクを高めるとされています。口内の細菌が血流に入り込むと、血管の壁にプラークを形成し、これが動脈硬化や心臓病を引き起こす可能性があります。

糖尿病: 歯周病は糖尿病の管理を難しくする可能性があります。炎症はインスリン抵抗性を増加させ、血糖値のコントロールを困難にします。また、糖尿病患者は歯周病になりやすいとも考えられています。

妊娠の合併症: 歯周病は早産や低出生体重のリスクを高めるとされています。歯周病が進行すると、血流に炎症物質が放出され、これが子宮収縮を促す可能性があります。

認知症: 一部の研究では、歯周病とアルツハイマー病やその他の認知症との関連性が示唆されています。

口の中の不調が健康にも影響する