第3回 歯周病を管理することのメリット

 このようなことから、歯周病をできるだけ軽度に抑えることが【自分の歯】の健康の維持や他の病気の誘発を防ぐことになります。実際、65歳以上の高齢者では、【自分の歯】を多く残す人ほど健康も維持しやすく、入院回数が少ないことが明らかになっており、逆に歯周病などを放置すれば糖尿病の合併症など大きな病気につながる可能性も指摘されています。

 【自分の歯】を多く残すには、歯周病などの病態の早期発見と治療が重要になるのですが、国内では歯科健診の受診率が低いのが実情です。しかし実は、歯の定期健診に通い、口腔内の状況を常に観察し続けることが非常に大切なことなのです。また、インプラント治療は歯周病を完治させてから始めないとやり直しになることもあり、そのためには歯周病原因菌がなくなっていることを確認する必要があるのです。